旅のハイライト利尻島へ上陸(6月24日)
今回の旅のハイライトでもある利尻島へ渡る日。
朝方は曇ったりしたけど、その後は陽射しが眩しい夏らしい日になった。
手塩から絶景の稚内手塩線を走り稚内。ハートランドフェリーで鴛泊港へ上陸。
島を一周して沓型で宿泊する。
観光ポイント
道の駅てしおを早朝に出発し稚内を目指す。国道から更に海側にある道道106号稚内手塩線に入る。
この道は、これぞ北海道という景色が楽しめるドライブ好きにはつとに有名なシーニック・ルート。
最初のうちは、日本海の海原と北海道の原野の景色に加え、林立する風力発電の風車が目を楽しませてくれる。
そして途中からは、風車どころか電柱もない大自然の中の一本道。遠く浮かぶ利尻富士を眺めながら、日本とは思えないドライブを楽しむことができる。
当日は晴れたり曇ったりという天気だったが、雄大な景色をそれなりに堪能することができた。私自身、走るのは2度目だけど、何度でも行きたくおすすめのドライブコースだ。
稚内港
少し早めに稚内に到着したので、稚内の中心部をぶらぶらする。
前回来たときは、ANAクラウンプラザホテルが唐突にそびえ建つだけで駅のまわりは空き地だらけだった。
しかし、久しぶりに訪れると、稚内駅は道の駅が併設された小洒落たビルに生まれ変わり、北防波堤周辺には、SL車輪のモニュメントのある広場が整備されていた。
逆に、当時は観光客で賑わっていた副港市場辺りは、閉店した店も多く少し寂しかった。
ハートランドフェリー
10:50出港の鴛泊行きハートランドフェリーに乗る。配船されたのはボレアース宗谷。
ハートランドフェリーにクルマを載せるには、船尾の車両積込口からバックで進入しなくてはならない。デイブレイク号はワイドボディなので、正直いうとバックが苦手。係員の指示をしっかり確認してスムーズにキャンピングカーを後退させる。
ボレアースの客室は、高い順に特別室(室料2万円)、1等ラウンジ(4,090円)、1等和室(3,560円)、2等(2,030円)の3タイプがある。
今回使ったのは、1等和室。一人ひとり仕切られていて、マットレスが敷いてあるタイプ。
特にこの時期の礼文航路が顕著だけど、観光客(中国人)で混雑して、2等雑魚寝タイプだと辛いことがある。混んでなくても2等の床は硬く居心地が悪い。ということで1等和室を選択した。
ちなみに、1等ラウンジは新幹線のグリーン車のような2人掛けリクライニングシート。個人的には横になれる1等和室の方が安くて寛げて良いような気がする。
白い恋人の丘
利尻島鴛泊港には定時の12:40頃に到着。鴛泊港で昼食にありついた後、利尻島一周に出発する。
最初の観光ポイントは白い恋人の丘。
昔は沼浦展望台といったが、最近、改名しもっか売り出し中の絶景スポットで、北海道の超有名土産のパッケージに描かれている雪山はここから見た利尻山がモデルだという。
真実はどうあれ、確かに雄大な利尻富士を堪能することができた。おすすめ。
ただ、到着すると同時に利尻富士に雲が流れてきてしまった。明日もう一度リベンジすることにする。
仙法志御崎
次に向かったのは島のほぼ南端にあたる仙法志御崎。
荒磯の岬で、振り向けば海を前景にした利尻富士を望むことができる。しかし、残念ながら山の頂はすでに雲の中である。
岬の先は岩とコンクリートでプールになっている。その海水プールに何かがいる。覗いてみると、なんと2頭のゴマフアザラシが勢いよく泳いでいた。
最初は、野生のアザラシかと歓喜するも外海へ通じる穴は柵がしてあった。どうやらこの場所で飼われているらしい。
すぐそばの土産物屋ではアザラシの餌を売っていて、岬の大事な観光資源のようだ。
最初の歓喜と打って変わり、閉じ込められているアザラシに少し悲しみを憶える。それでも元気に泳ぐ姿が健気なので100円の餌(魚の切り身)を2つ買って与えた。
餌を投げ込むとすごい勢いで飛びついてなかなか楽しい体験だった。ただし、油断するとアザラシに与える前に餌をカモメにかっさらわれてしまうので要注意。
北のいつくしま弁天宮
仙法志御崎を出て島の西側を北上すると、道路脇、海に突き出た形で赤い小さな祠が建っている。
少し変わった謂れがある弁天宮のようだけど、それ以上に変だったのは祠の上にいる大きなウミネコ。
祠で柏手を打つとそれに応えて「ウニャーウニャー」と鳴く。追い払おう素振りをしても全く動じないばかりか、羽を広げて威嚇してくる。
人間が音を出すと屋根の上のウミネコがいいタイミングで「ウニャー」と鳴くのが面白くて、しばしその様子をビデオ撮影した。
まるで弁天様をお守りする番人ようだけど、きっとヒナか何か大切なものが近くにあって、招かねざる客に精いっぱいの抵抗をしていたのだろう。
利尻空港・富士野園地
ちょっと道を外れて、利尻空港に寄ってみた。意外や意外、ガラス張りの立派な空港だった。
また、ここの送迎デッキは、利尻富士を眺望する穴場スポット。滑走路を挟み真正面にどっしり構える利尻山が望める。
この日のフライトは終わっていたが、利尻山をからめて飛行機を撮影してみたくなった。
ペシ岬展望台
島を一周して鴛泊に戻る。この日最後の観光は鴛泊港のすぐ横にある特徴的な岩山、ペシ岬に登る。
標高96mの頂上に立つと眼下にかわいい灯台が建っていた。もちろんここからも利尻富士が良く見える。夕陽を浴びる山を背景にフェリーが港に入って来た。
グルメ情報
二色うに丼
利尻といったらまずはウニ。この日のランチは、鴛泊港の目の前にある「磯焼亭」でウニ丼を食べる。
磯焼亭のうに丼は、貴重なエゾバフンウニとムラサキウニの2種類のウニをたっぷり盛った2色丼だ。
オレンジ色に輝くエゾバフンウニは甘くて濃くて感動。ムラサキウニももちろん美味い。やっぱり、地元で食べるとれたてウニが最高。そこら辺の塩水ウニとは明確に違う。
うに丼の味にも驚いたが、実はさらにびっくりしたのがお会計の時。うに丼1杯4,000円也。(最初4,850円と書きましたが勘違いでした)
最近はウニが不漁だとは聞いていたけど、地元食堂でも超高級品になっていた。
ふる里食堂でホッケのチャンチャン、ギス子
利尻島での夕食は、宿泊予定地の沓形周辺で店を探した。しかし、選択肢は非常に少ない。
仕舞屋が目立つ集落を徘徊していたら、クルマで通りかかった人に声を掛けられた。気のきいた居酒屋はないか尋ねたところ、「そんなものはない」との返事。うろうろした挙句、「利尻ふる里食堂」という店に入った。
ここは、よくある食堂メニューに加え焼肉も出している店で、地元の人は焼肉目当てが多いみたいだ。
利尻で焼肉を喰う気にならないので、ホッケのフライにホッケのチャンチャン焼き、鶏ザンギなどの居酒屋メニューをたのむ。
その中で、利尻らしい一品が「ギス子」
地元で獲れるギスカジカの卵の加工品で、粒が大きくプリプリというかコリコリというか歯ごたえが面白い。味はちょっと水っぽいかな。
温泉・お風呂
利尻ふれあい温泉
夕食後、沓形集落と沓形港の中間ぐらいにある利尻ふれあい温泉で入浴した。ここはホテル利尻と併設されていて、ホテルロビーとは別のところに日帰り入浴客専用の入り口がある。面白い構造だなと思ったら、やっぱりホテルも温泉も町営の保養施設だった。
施設は立派で快適。お湯は茶色で炭酸水素含有量は日本トップクラスらしい。サウナもあり、料金は大人550円だった。
車中泊地
沓形港周辺駐車場
最初は沓形岬公園キャンプ場に行く
最初は雰囲気のよい沓形岬公園キャンプ場をこの日の宿泊地に考えていた。ここはまさに小さな岬全体がキャンプ場になっていて中心には灯台もある。
夕陽もきれいで風光明媚な絶好のロケーションだけど、実際行ってみたら吹きっ晒しで風が強いうえに夜は暗くて寂しそうな感じがした。
また、利用料が300円と格安なものの、早朝に料金の徴収に来るらしい。
朝っぱらクルマをノックされ起こされるのはぞっとしない。キャンプ場の利用はやめた。
沓形港フェリーターミナルに移動
結局、この日の宿泊地としたのは、沓形港そばの駐車場。近くにトイレもある。
港の駐車場は、フェリーターミナルの前と、やってるのかやってないのか分からない店舗が建つ駐車場の2つあるが、店舗側のトイレに近い場所にデイブレイクを停めた。
付近にはまったく人気がなかった。非常に静かな夜だった。
ちなみに、この日の食事や風呂は先にクルマを宿泊場所に停めてから徒歩で行った。港から集落の中心までは少し離れているが、温泉までは徒歩5分、ふる里食堂までは10分程度なので問題ない。
コメント
先日の日曜のTV番組旅サラダで利尻島をやっていて、ほっけのチャンチャン焼きをご飯に乗せて美味しそうに食べていましたが。
現在は大雨で大変な状況の様ですが、6月頃なら雨も少なく楽しめたでしょうね。
北海道・・・いいなー。
レオじじい 様
今回の大雨で利尻島は大変なことになっているようで心配しています。
幸いにも、我が家が出かけたときには天候に恵まれ、いい思い出ができました。
ホッケのチャンチャン焼きは大きなホットプレートで出されてボリュームたっぷり。食べがいがありました。
ここもおいしかったですが、礼文島の千鳥という店のチャンチャン焼きは最高でした。
北の島めぐりもなかなか良いですよ。