ペッパー事件簿その2(習性・悪食)

ウイペットの習性による事件

カミナリ

ウィペットはどちらかというと気が小さく臆病な犬種。突然のことに驚いて怪我してしまうことがあるので注意が必要です。決して後ろから「ワッ!」なんて驚かせないように。本当に1mぐらい飛び上がります。
そんなチキン犬ペッパーが最も恐れるのがカミナリ。はるか遠く、少しでもゴロゴロいいだすととたんに落ち着きがなくなります。ヒーヒーいいながらウロウロキョロキョロ。人間に体をすりよせ今にも泣きそうな上目遣いの眼差しに。
いよいよ雷が近づくと、壁に向かって座り白い壁のある一点を見つめたまま身動き一つしなくなります。まるでそれは禅僧のよう。
「心頭滅却すれば火も亦た涼し」の境地か、それとも空想世界へ現実逃避しているのか、避雷針にでも擬態しているのか。彼の頭の中は全く想像できませんが、雷の季節に見られるちょっと変なウィペットの習性です。
人間と一緒の時はサナギマンのように固まっているペッパーですが、人がいないときにはパニックもひどいようで、雷の直後、家に帰ると普段進入禁止の2階の寝室に自らドアを開けて侵入、私のベッドの上でガタガタと震えていたことがあります。またある時には、人間の汚れ物が入った小さな脱衣かごの中で丸くなっていたこともありました。
よくもまあ、そんな所に入れたものですが、寂しくて不安でしょうがなかったのでしょう。2匹だけで留守番させて怖い思いをさせてしまい申し訳ないと反省する飼い主です。

悪食シリーズ

差し歯

私の前歯は高校時代のちょっとした事件以来差し歯です。ある日ポロッとその差し歯が取れてしまいました。歯医者にいかねばと思っていたところ何かの拍子に差し歯が床にポロッ。同時にどこからともなく現れたペッパー、差し歯をパクッ。
すかさず「ごらぁー」とペッパーの牙をこじ開け我が前歯を取り返そうとしましたが、時すでに遅し。ペッパー、差し歯を丸呑みに。
こんなときのために「人間ポンプ」の芸でも仕込んでおけばよかったとちょっと後悔。前歯がないまま下から出てくるのを待っているわけにもいかず(下から出てきたのを使うつもりか?)、かかりつけの歯医者へ。
歯科技工士の女性が「取れた差し歯はいかがされました?」 私は正直に「犬が食べました」と返答。しばらくすると「なに、犬が食べた?何だそれ」とドクターの声が。まったくアホ犬ペッパーのおかげで非常に恥ずかしい思いをしました。
それにしてもウィペット、口もデカイですが吸引力も凄いです。アナコンダかダイソンのサイクロン掃除機か、普段から噛むと言うより丸呑み派。差し歯は飲み物じゃないんだから次からはゆっくり咀嚼して欲しいものです。(そういう問題じゃない)

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