犬が西向きゃ尾は猫じゃらし

ダックス・ウィペットの老犬兄弟とシンガプーラ

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ペッパーの誕生日。ペッパーが旅立った時のこと

   

寝たきりになったウィペットのペッパー

病床のペッパー

 

土曜日、8月13日はペッパーの16歳の誕生日だった。

朝、妻に言われて思い出した。

まだ16歳だなんて、とても意外な気がした。

 

ペッパーは15歳2か月で逝ってしまった。

ペッパーがいなくなってずいぶん経った気がするけど、生きていたとしたらまだ16歳。時の流れというのは早いのか遅いのかわからない。

でも、ひとついえるとしたら、「与えられた時間」は極めて短いということを皆、後から気づくものなのだろう。

 

ペッパーのその時

 

ペッパーが亡くなった時のことは今でも忘れられない。

 

ペッパーはその頃すでに低体温気味になっており、衰弱が進んでいた。

 

その日は低体温の治療のため獣医で点滴をし、点滴が終わる夜になって家に連れて帰る。

この時、獣医は入院させても連れて帰ってもどちらでも良いと私たちに告げた。

その言葉の意味することは、口には出さなかったけど私たち2人には波紋のように伝わってきた。

 

家に帰り毛布とカイロで体を温めながら、半ば無理やりにシリンジでa/d缶を薄めたものやポカリスエットを飲ませる。

 

夜、23時を過ぎてもう寝ようかと2階に上がると、すぐに階下の妻から「ペッパーが吐いて苦しそうにしている」と聞こえてきた。

ペッパーはポカリスエットを全て吐いてしまい、ブルブル震えている。

 

 

清掃して撫でていると、突然ペッパーは首を思い切りそらせ、声にならないような小さな叫び声をあげた。

 

そして動かなくなった。

ペッパーの体から力が抜けていき舌がだらりと垂れ下がる。

 

キッチンいる妻を呼ぶ。反射的に人工呼吸を始める。

数回、口から空気を送り込むとペッパーの心臓がまた動き出した。すかさず心臓マッサージをする。

何度も何度も一生懸命、マッサージを行う。確かにその時、ペッパーの心臓は動いていた。

 

一縷の望みにかけ、ペッパーの名を叫びながらマッサージを続ける。

 

しかし、願いもかなわずペッパーの鼓動はまた次第に弱くなっていく。

もはや人工呼吸をしても反応はない。

 

ペッパーは永遠の眠りについてしまった。

 

 

あの日あの時、自分の判断は正しかったのだろうか。

家に連れ帰るべきではなかったのではないか。

無理に給餌すべきではなかったのではないか。

人工呼吸はペッパーをより苦しめただけではなかったか。

 

自分には全く分からない。

でも、2人が見守る中で旅立ったことは、せめてもの救いだったと信じたい。

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