キャンピングカーにトイレは不要?トイレ派的見解

20130502GW_kt-070-1 キャンピングカー

キャンピングカーデイブレイク猊鼻渓にて

猊鼻渓にて


キャンピングカーに取り付けたけど使用していない装備ってありますか。
我が家の場合は、前車クレソンに付いていた大容量インバーターと現デイブレイクに搭載したBSアンテナでしょうか。

トイレは不人気

キャンピングカーに不必要な装備について、日本RV協会(JRVA)が行ったユーザーアンケートでおもしろい結果が出ていました。
これは「装備して便利だと思った装備品」や、逆に「あまり必要ではなかった装備品」をキャンカーユーザーを対象にアンケート調査したもの。
集計結果によると、装備して良かった物ナンバー1はFFヒーターで24.2%の支持を集めています。
一方で装備品の中でほとんど使用していない物は、1位がシャワー(26.2%)、2位がトイレ(18.5%)でした。
シャワーはそうだろうなと納得できます。でも、2割に近い人がトイレを不要としていることにちょっと驚きました。トイレは我が家にとって必需品。トイレなしのキャラバンは正直不安で考えられません。

「現在装着している装備類のなかで、ほとんど使用していないもの、または現在の使用環境では今後もあまり使う予定のない装備」

出典:一般社団法人日本RV協会



キャンピングカーの購入を考えている方の中には、アンケート結果を見てトイレは不要と割り切られる人も多いでしょう。しかし逆に、このアンケートでトイレを装備するかしないか悩みを深めた方もいるかもしれません。
そんな方を念頭に「キャンピングカーにおけるトイレの位置づけ」についてトイレ利用急進右派の立場からひとくさり考えを述べます。
なお、以下はいつも酒ばかり飲んでいて頭も膀胱も弱くなったダメ人間の見解です。あくまで参考程度にお願いします。

なぜ18%もの人がトイレを不要と考えるのか

トイレを装備すればこんなに便利という話は言わずもがなですので省きます。
問題は約2割もの人がキャンピングカーのトイレは役に立たないとしていることです。これには次の3つの要因があると私は考えています。

  1. 車内で用を足すことに抵抗がある
  2. 汚物の処理が不快で面倒
  3. 車内のニオイが心配

道の駅などトイレが整備されている車中泊スポットはたくさんあります。上記3つのことを考えれば、キャンピングカーのトイレをあえて使う気になれないというのは分からないでもありません。

1 車内で用を足すことに抵抗がある

では、どうして車内で用を足すことに抵抗があるのでしょうか。それにはキャンピングカー内のトイレの設置状態が大きく影響します。
書くまでもありませんが、排泄は高度にプライベートな行為です。いくら家族といえども他人の眼前に晒されたのでは出るものも出ません。そして、その時は突然にやってきます。
つまり、トイレをトイレとして機能させるためには、完全にプライベートを確保できる空間を常時用意しなければいけない訳です。ただポータブルトイレを購入して車内に置いただけでは何の役にも立ちません。
トイレを買ったけど個室スペースが確保できない。あるいはトイレルームが荷物置き場になってしまいいざという時に使えない。キャンピングカーにトイレは不要とする18%の中にはこうした状態になっているケースが少なくないと推察します。

2 汚物の処理が不快で面倒

昔、マックレーに電気仕掛けのバイオトイレというオプションがありましたが、通常のキャンピングカーのトイレは自分で汚物の処理をする必要があります。
タプタプしているタンクを自宅トイレやダンプステーションまで運び、中に詰まっている汚物をエイヤッと放流です。正直いって進んでやりたい作業ではありません。
しかし、実際にはそれほど辛く不潔なものではありません。覚悟を決めて一度経験してしまえば2回目からは大した抵抗もなく処理できるようになりますので心配は無用です。
また、我が家では処理を円滑に行うため次のルールを定めています。

  • トイレを使用するのは家族のみに限定(私と妻のみ)
  • 緊急時以外は液体のみの使用に留める
  • トイレットペーパーは流さない

こういったルールにより、処理の時の精神的な負担を大幅に軽減できます。
トイレットペーパーを流さないなんて発展途上国のようですが、紙切れがへばりついていたりするととても気分が悪いものです。トイパーを流さないことで後処理が格段に楽になります。
なお、処理担当者を事前に決めておくことも大切です。誰が処理するのかその都度協議するのはイザコザの元でしかありません。
もちろん、我が家ではブラックタンクの処理は私の仕事。やっぱりキャンピングカーを欲しがった本人がその責を負わざるを得ないでしょうね。

3 車内のニオイが心配

トイレを設置したら不快なニオイがするのではと心配かもしれませんが、経験上、そんなことはめったにないと思います。
適切な消臭剤を使い普通に管理していれば大丈夫。むしろ消臭剤のニオイが強すぎてそっちが気になる場合があるかもしれません。
我が家はODORLOS(オダ―ロス)という消臭剤を使用していますが、強いニオイも汚物の悪臭もしないので満足しています。

まとめと助言

結論をまとめると、汚物の処理や室内のニオイはちょっとした工夫で対応可能であり、トイレ設置のネックにはなりません。むしろ最も重要なのは、トイレとして独立したスペースを確保できるかどうかだと私は考えます。
トイレを装備することに悩まれているとしたら、この点についてよく検討してください。
バンコンなどでトイレスペースが十分とれないのに「不安だから」とポータブルトイレを購入しても、結局は使われない無駄な装備になってしまう可能性が大きいと思うのです。
英語を習うと「toiletは便器の意味だから会話では rest room か bathroom を使え」とよく言われます。
キャンピングカーにおいてもまさにその通り。便器を装備するかではなく、トイレという空間を装備するかどうかを悩んでください。
スペースを確保できるのであれば、トイレは非常に便利でキャラバンに安心感を与えてくれる心強いツール。個人的にはそう信じています。

コメント

  1. レオじじい より:

    確かに不要な装備ランキングで18%を占めていますが、便利な装備の三番目12%の支持を得ています。これから見ると、使う人と使わない人の両極端でしょうね。
    言われるように、トイレの環境で大きく違うでしょう、キャブコンのように個室があれば用足しも気兼ねなく出来ますが、カーテンだけの間仕切りだったら夫婦間でも躊躇しますね。
    我が家のような老年代ではトイレは必需品ですね。
    新車を購入して下取りに出すまで一度も使用していない車もあるようですが、せっかくある設備を使わないのはもったいないですね。

    • たらば かつ男 気梨桂 より:

      レオじじい 様
      我が家もトイレが必需品でキャンピングカーには欠かせない装備だと思っていますが、約2割が設置を後悔しているかのようなデータを見て、なぜだろうと思い記事にしました。
      ここで書いたとおり、私がバンコンでなくキャブコンを選んだのはトイレルームの有無が大きな要素の一つでした。

  2. さんじょう より:

    はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
    トイレ必要に賛同いたします。
    私たち夫婦はお酒が大好きでして、キャンプ場等でアルコールを飲む頻度が多いのです。当然、それに伴う生理現象がおきます。晴天の場合は良いのですが、悪天候のときもあります。
    雨の中をトイレに行かすことは考えられないので、車にのトイレを使用しています。たしかに、処理は面倒ですが、それを上回る快適さが有ります。
    キャンピングカーに乗って20年程経ちましたが、トイレルームの無い車は考えられませんね。

    • たらば かつ男 気梨桂 より:

      さんじょう 様
      はじめまして ご訪問ありがとうございます。
      私ら夫婦も酒のみでトイレには多大な恩恵を受けています。トイレがあるとどれほど便利かは書きませんでしたが、あると無いでは大違いの快適装備ですよね。
      そんなトイレを設置しながら使われない方が多いという事実にびっくりしたと同時にもったいないと思いました。
      設置スペースあれば酒飲み以外にもトイレの設置を是非お勧めしたいです。
      今後ともよろしくお願いします。

  3. N&N より:

    我が家もトイレは必要派です!
    いざという時に非常に便利ですね^^
    キャンピングカーに乗り出してこんな経験をしました。
    ・街中や道の駅などはトイレの心配はいりませんが、まれにトイレットペーパーが無くなり予備がどこに有るか判らない道の駅に宿泊してしまいましたが、車内にペーパーを積んでいましたので後の人の為に道の駅に寄付しましたよ!
    一応、私もトイレを利用する一人ですので・・・(長崎県)の道の駅での事です。
    ・また海沿いの景色が綺麗な場所でトイレ行きたくなった時、公園のトイレは壊れているのか?
    それとも水を出なくしているのか、水が流れません!
    汚物が各室、山ののように溜まっていました。
    何時、掃除に来るのかわからない公園のトイレ(大分県)での出来事です。
    個人的に公園のトイレは要注意です!
    特に夏は虫や蚊など「うじゃうじゃ」いてトイレに行って引き返してきました!
    排泄を我慢するのも限度が有りますので我が家はポータブルトイレを置いています。
    処理も簡単だし自宅で生ごみとして燃えるごみに出しています。
    マンションに住んでいるので、これが一番良い方法です。
    トイレを装備している車はそれなりの準備もしているので、いざとなると
    チョ~便利ですよね!

    • たらば かつ男 気梨桂 より:

      N&N 様
      おっしゃるとおり公共のトイレでは誰もが必ず不快な思いをしたことがあるでしょうね。
      最近の道の駅は手入れされているところが多いですが、夜中、一部の不心得者のせいでとんでもない状態にされてしまうことも良くあります。公園のトイレはなおさらでしょうね。私もできれば使いたくありません。
      トイレで厭な思いをすると旅の楽しみが半減していしまいます。また、それどころか旅先での不潔なトイレがトラウマになってしまうこともあります。
      その点、キャンカーのトイレは我が家専用ですからいつでもどこでも安心して使用できますので、自由気ままな旅の必需品だと私も感じています。

  4. まあ より:

    はじめまして。静岡在住、まあと申します。
    トイレのお話、私はとっても必要派です。笑
    アルコールでタンクが満水警報が出て目が覚めたとする。サイトによってはかなり遠いトイレに夜中、雨など降っていたらと考えただけでも恐ろしい・・。小さい子供を一人でトイレに行かせるのも躊躇するし。
    確かに後処理の問題はつきまといますが、うちも家族限定、処理は私の仕事と割りきっています。
    でも可能な限り外のトイレを使うようにはしていますが。

    • たらば かつ男 気梨桂 より:

      まあ 様
      はじめまして ご訪問ありがとうございます
      いくら外にトイレがあったとしても雨の日なんかはやっぱり面倒ですよね。
      また、お話にもありましたが、酒飲みのキャンパーには特に必要な装備なのかもしれません。
      私も酒好きですが、トイレの心配をしながら酒を飲むなんて生活は考えられません。