車中泊とゴミの問題を考える

道の駅しほろ温泉のマックレーデイブレイク(キャンピングカー) キャンピングカー
エコステーションのある道の駅しほろ温泉
道の駅しほろ温泉のマックレーデイブレイク(キャンピングカー)

エコステーションのある道の駅しほろ温泉

道の駅で見かけた光景

前記事「将来的リスク」でわけの分からないことを書きましたが、今回もその続きというか補足です。
記事を書く直接のきっかけとなったのは九州のとある道の駅で出会った光景。
朝、トイレに行ってみたらそこら中がゴミだらけ。洗面シンクもゴミが溢れ手も洗えません。
ゴミを捨てたというよりは、バラまいたといった状態。状況からして地元の鬱屈した暇人が嫌がらせか腹いせ目的でやったように思えました。

キャンピングカーへのイメージ

この光景を見て、車中泊利用者が犯人扱いされやしないかと余計な心配。
 「白くてうすらでかい車に乗ってる連中は非常識なロクでもない奴らだ」
 「こんな連中は夜間施設に入れないようにしちまえ」 なんてことになるんじゃないかと思ったワケです。
実際、ゴミを捨てたりしているのはごくごく一部の不心得者。
大多数のキャンピングカー乗りはマナーを守り迷惑をかけないよう気を配って道の駅を使わせてもらっています。
しかし、一般目線でいえば、車が目立つだけにどうしても「白くてうすらでかい車に乗ってる奴ら」になってしまうかもしれません。
もし、(一部の不心得者のせいで)キャンピングカーに乗っているだけで一括りに非常識な人間とされてしまうとしたら、それはとても残念でやるせないこと。
被害妄想かもしれませんが、まさにこの辺りのことが過去にキャンピングカーは貧乏臭く見られていると書いた背景でもあります。

エコ捨て運動(ecoステーション)

話は変わりますが、ゴミといえば、北海道では開発局なども加わり「エコ捨て運動」という取り組みを実施しています。
これは、活動に賛同する道の駅などが、その地域のルールに則って観光客のゴミを受け入れるというもの。
有料のケースが多いですが、多くは100円以下、地域指定のゴミ袋の購入代金程度でゴミを引き取ってもらえます。
我が家も「道の駅しほろ温泉」などで利用しましたが、道の駅を車中泊で利用する者にとっては便利なサービス。特に長期キャラバンでは重宝するのではないでしょうか。
ただ、現状ではちょっとした難点もあります。
一つは地域ごとに分別ルールや袋が異なること。つまり、ごみを捨てる際にはその場でゴミを分別し直さなくてはいけなくなることもあり得ます。
また、当然ですがゴミの引き受けは道の駅営業時間内に限られてしまいますので使い勝手がいまひとつです。
さらに根本的な問題というか疑問。
この「エコ捨て運動」の大きな目的はポイ捨て防止による環境保全・美化だと思いますが、その点についてどの程度効果はあがっているのでしょうか。
もしかしたら、この事業を利用するのはもともとモラルを持って適正に処理している人達だけのような気がします。
いくらこうした仕組みを作ってくれても、悲しいかな捨てる人はポイ捨てを続けるのかもしれません。

車中泊文化を社会に根付かせるきっかけに

いきなり身も蓋もないことを書きましたが、事業自体はとても良い事業です。使い勝手が少し悪いところがあるものの、全国的な取り組みに広がって欲しいですね。
また、この運動がなにより素晴らしい、有り難いと思えるのが「車中泊」利用者を意識した事業であること。ドライブ旅行者が対象で車中泊がすべてではないでしょうが、車中泊利用者をターゲットにしているのは明らかです。
車中泊利用者は迷惑、若しくは「見て見ぬふり」的に扱っていると思われる道の駅が多い中で、公認とはいかないまでも車中泊を前提としたサービスを展開してもらえるというのは非常に有り難いことです。
せっかくこうした事業を用意してくれたのですから、無理に付き合う必要はありませんが、使えるときは積極的に使っていきたいですね。(多分、道の駅にはメリットのないサービス的な事業でしょうし。)
ゴミ処理の仕組みをつくったのに誰も利用しない、ポイ捨ても減らない、やっぱり車中泊は迷惑だなんてことにはしたくないです。
こうした取り組みの積み重ねで車中泊文化が社会に認められていくといいのですが。

コメント

  1. カズ より:

    道の駅でゴミ袋販売したら?買ってゴミ入れて処理をお願いする。一袋300円500円で・・みかんバナナとか買って食べたいが、皮がゴミとなり車内で異臭を発生し、買う気にならない、美味しいそうなお土産も食べてみたいが箱が、ゴミになると思うと、とても買って食べる気にならない。

    • たらば かつ男 気梨桂 より:

      カズ 様
      旅先でのゴミ問題は悩ましいですね。
      日本はただでさえ過剰包装気味ですので、ゴミ処理を考えて買うのをためらう気もちもよく分かります。
      車中泊に限らず観光客全般の問題として合理的なルール作りが必要だと思います。